1955-12-07 第23回国会 衆議院 予算委員会 第2号
ところが検事の報告を不満として今回元保全経済会理事長伊藤斗福君は、朝鮮同胞の皆様にと前置きをして、実に驚くべき声明書をわれわれ衆参両院議員に送って参りました。その声明書を見るとなかなか重大なことが書いてあります。
ところが検事の報告を不満として今回元保全経済会理事長伊藤斗福君は、朝鮮同胞の皆様にと前置きをして、実に驚くべき声明書をわれわれ衆参両院議員に送って参りました。その声明書を見るとなかなか重大なことが書いてあります。
私はそれを問うのではなくして、そういうのをちようど裏書きするように、昭和二十八年十一月二十二日、保全経済会理事長伊藤斗福という名前で、「全国出資者の皆様へ謹んで御報告申し上げます」という書類を配つた。その書類の内容を見ると、いろいろ書いてある。「最近における当局の法制化に対する態度」こういうような見出しでじゆんじゆんと述べてあるが、その末尾の方に来るとこういうことが書いてある。
すなわち、小委員会は、まず保全経済会の実体を把握解明するため、法務省、警視庁を初めその他の関係官庁に出向き、また関係者を招致いたしまして熱心に調査を進めた次第でありますが、特に一月六日には保全経済会理事長伊藤斗福君の了解を得まして、同会の帳簿の閲覧を行い、調査の裏づけをいたすことが可能となつたのであります。
保全経済会理事長伊藤斗福は、朝鮮人を両親とする朝鮮生れでありまするが、昭和十五年四月九日岩手県岩手郡松尾村第三十二地割七番地伊藤熊の婿養子となり日本国籍を取得しております。保全経済会を創立するまでの同人の経歴につきましては、詳細は不明でありまするが、昭和二十三年日新生命保険相互会社から告訴が提起されている事実があつたのであります。
○田渕委員 それでは、もう一つ伺いまするが、十一月二十二日に、保全経済会理事長伊藤斗福という名前で相当長文な「全国出資者の皆様へ謹んで御報告申し上げます」という声明書が出ておるのであります。この保全会の十一月二十二日の「皆様に申し上げます」というのに、タツチなさいましたのでございましようか、いかがでございますか。
保全経済会理事長伊藤斗福……。
――それでは承りますが、仏教保全経済会から出しておる書類には、保全経済会理事長伊藤斗福の名前で、証券が発行されておるわけですね。先ほどあなたが鍛冶委員にお答えになつたように、保全経済会の財産と仏教保全経済会の財産とは、別々に何人の契約で幾らあるということがはつきり現われて来なければならぬのです。
それから不動産投資をしたり、あるいは有価証券投資をして、その結果持つている財産というものは、だれに帰属するかという問題でありますが、これは実は法務省の方が御専門でありますから、私の申し上げますところが違つておりましたら、御訂正を願いますが、私はやはり営業者たる保全経済会理事長伊藤斗福個人の財産ということになるだろうというふうに思いますが、なお間違つておりましたら御訂正願います。